「浅見光彦シリーズ」の著者、内田康夫さん敗血症のため死去
人気ミステリー「浅見光彦シリーズ」で知られる作家の内田康夫さんが、今月13日に敗血症のため亡くなった。享年83。
内田康夫さんは昭和9年に東京で生まれ、コピーライターなどを経て昭和55年に「死者の木霊」で作家としてデビューした。
フリーのルポライター、「浅見光彦」が事件の謎を解くミステリーシリーズがベストセラーとなり、シリーズはこれまでに100作を超えている。
シリーズは何度もテレビドラマ化され、水谷豊や辰巳琢郎などが主人公の浅見光彦を演じてきた。

平成20年にはミステリー文学の発展に貢献したとして、「日本ミステリー文学大賞」を受賞している。
平成26年から浅見光彦シリーズの最新作「孤道」を新聞に連載していたが、翌年、脳梗塞で倒れて連載を中断。
去年、小説の「休筆宣言」をした。
「孤道」は未完のまま刊行されたが、作品の続きとなる小説の公募が行われていて、最も優れた作品が「完結編」として出版される予定。

小説の執筆を休んでからも短歌の創作を続け、出版社のWEBサイト上で発表しながら療養を続けていたが、内田さんの作品を管理する財団によると、今月13日、敗血症のため東京都内で亡くなった。
長野県軽井沢町にある『浅見光彦記念館』では、今月23日から1か月間、献花台が設けられるという。
西村京太郎、山村美紗とともに、旅情ミステリーの代表的作家。
事前に構想を固めずに書き進める作法をとり、旅情ミステリー作家として各地の風景や人々の心情を描いてきた。
『内田康夫財団』によると、残された著作は163、累計発行部数は1億1500万部という。
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