巨人・原辰徳監督の退任会見一問一答
巨人の原辰徳監督は19日、今季限りでの退任を発表した。白石興二郎オーナーらが同席して開いた記者会見の主な一問一答は以下の通り。
辞任を思い立ったきっかけは
この3年間成績が上がらなかったこともあり、そろそろ潮時だろうと。1日1日ベストを尽くすということは変わらなかったが、新しい監督に託すことがジャイアンツにとってもプロ野球界にとっても正しいだろうと考えた。
今の心境は
監督の間は弱気なことやマイナスのことは言ったことはないと思う。しかし、(辞意を伝えて)こんなにも夜よく寝られて、朝もよく目覚めるのかと思った。昨日大好きなゴルフをしたが、久々に楽しい時間だった。そう考えると、強気を言っていた自分にはかなり背負うものがあったのかなと思った。今の心の中は穏やかな、なぎの状態だ。
印象に残っている試合は
あまりにも一喜一憂したゲームが多すぎて思い浮かばない。それぐらい長く指揮をとらせていただいたということだろう。
完全燃焼できたか
まずは完全燃焼できたと思う。近々にどこかの監督やコーチをやることはないと思う。
監督をしたことで成長できた点は
我慢をすること。時には自分の気持ちを伝えるための我慢であったり、その中から何かが生まれると思った。これからも我慢は周りを育て、人を育て、自分を育てるということを肝に銘じていきたい。
続投要請はなかったのか
白石オーナー、「今回はなかった。リーグ戦やクライマックスシリーズの成績も見た上で判断しようと考えていた。投高打低の状態が続いて、特に打線は好機に打てなかった。それを監督の采配で何とか乗り切ったのが実態で、監督の力量は否定しようがないし、歴代監督の中でも抜きんでていた。しかし2年契約の節目にもなり、これからさらに(チームを)強化する区切りの時に来ていたのではと考え、(内々にあった)監督の申し出に甘える形で腹をくくって、人心一新して新たなスタートをしたいと考えた。
原監督に新たなポストの用意は
白石オーナー、「ON(王貞治・長嶋茂雄両氏)の後を継いで野球界に貢献してくれている至宝を野に置くつもりはないが、監督の心身に余裕が出た段階で、ジャイアンツに大所高所から指導をしてもらいたい」
父親の貢さん(元東海大相模高監督、故人)にはどのような声をかけてもらいたいか
父は、『人間としてはおまえに負けていないが、監督としてはおまえの方が上だ。何も言うことはない』と言ってくれていた。はるかに野球は上手で、人を扱うのも上手だと。その言葉が活力になっていた。『ご苦労さん』という言葉を言ってくれると信じている。
後任監督の構想は
白石オーナー、「原監督の知恵も借りながら進めないといけない。ジャイアンツの監督は候補者がたくさんいるわけではなく、おのずと絞られていく。(求めるのは)原野球を継承してくれる人、そして新しい風を吹き込んでくれる人だ。できるだけ速やかにファンも納得する形で決めたい。
(新監督に)短兵急で成果を求めるのは難しい。成果を引き継いですぐ出せというのは難しい。しかし、思い切ってギアチェンジをするので、自分の指導力でチームを率いてもらいたい。原監督にない工夫と努力が不可欠だろう」
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