首相、森喜朗元首相と会談後、「新国立競技場」建設は白紙に戻す
安倍晋三氏は17日午後、20年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の建設計画についてデザインの段階から抜本的に見直す考えを表明。五輪組織委員会の会長を務める森喜朗元首相と官邸で会談後、「現在の計画を白紙に戻す。ゼロベースで見直す」。
新国立競技場は巨大な2本のキールアーチが屋根を支える特殊な構造のため整備費が2520億円に膨らみ、最近の世論調査では計画に否定的な意見が大半を占めていた。
首相は17日午後に官邸に下村博文文部科学相と遠藤利明五輪相を呼んでおり、計画見直しの検討を指示したもよう。
17日午前の閣議後記者会見で菅義偉官房長官は、「デザインそのものが大きな工事費につながっている」と発言。
麻生太郎副総理・財務・金融相は、「なるべく安くきちんとしたものを作るように見直すのは決して間違った方向ではない」との考えを示していた。
デザインを選考した審査委員会で委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏は16日に、「我々の仕事はデザインを決めるまで」と説明。
安倍氏も同日、「国民の声に耳を傾けながら、東京五輪・パラリンピックが成功するよう万全の準備をしたい」と語っていた。
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