笹井芳樹氏、自殺 STAP細胞の検証実験に影響か 理研会見
STAP細胞論文の共同執筆者だった理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長52が、センターに隣接する研究棟内で自殺しているのが5日見つかった。兵庫県警や理研によると、秘書の机の上などから、複数の関係者に宛てた
遺書のようなものが見つかった。
笹井氏はSTAP論文を執筆した小保方晴子研究ユニットリーダー30の指導役で、再生医療研究の第一人者。
STAP細胞の有無を確かめる検証実験が続いているが、論文に関係する主要研究者の1人が亡くなったことで真相究明への影響も懸念される。
理研会見一問一答
◆(接していて)変わった点はあったか
最近のやりとりはほとんどメールで、明確には分かりません。問題が顕在化してからは、普段の笹井氏と違うところがあった。健康管理部門にお願いして対応してきた。
◆小保方さんにはどのように伝わったか
今日、遅くない時間に本人が把握したと思う。非常にショックを受けているという情報は伝わってきている。信頼できる職員を2人つけている。
◆その職員は一緒に研究している人か
精神的にしっかりフォローできる人。できるだけそばにいるようにしている。
◆臨床心理士などの職にある人?
そうではない。心理士はいつも一緒にいるわけにはいかないので。看護師もいますし。
◆具体的には 研究員と研究室の事務の人です。
◆理研として(笹井氏の死が)労災に当たるかどうか調べるのか?
勤務状況については確認すると思う。
◆本格的な調査グループを作る予定は? 今の段階ではそこまでとは思っていない。
◆笹井氏の処分を先伸ばした上でこういう状況が生まれたのではないか
そういう一面はあろうかと思います。しっかり受け止めて対応していくべきだと思います。
◆理研の対応に問題はないか あるかないかを含めて確認したい。
◆笹井さんの死亡現場と研究室はどのくらい離れているか
それほど遠くないが、フロアは違います。研究室は2階、今回(遺体が)発見されたのは5階。
◆さきほど笹井先生とメールのやり取りで、いつもと違う点があった、といったが
メールというより電話で話した時のこと。笹井先生は、非常に責任感が強い方ですが、少しいつもと違うやりとりがあった。具体的なやりとりは思い出せない。
◆発見した職員の方は? 職員が技術系か事務系かは把握できていない。
◆小保方氏は検証実験で復帰してから、笹井氏と会ったことは
明確には答えられないが、建物も違うし、対面で話をしたとは聞いていない。
◆大勢の中で2人が会ったことは ほとんどないが、ゼロとは断言できない。
◆理研が2人を会わないようにさせていたのか
検証作業なので、疑義がないようにやるということで、小保方も(会わないことに)納得していると思います。
◆人事課長と総務課長に当てた遺書の内容は確認していないのか?
まだ。まさに遺書のようなもので、内容含めて検証している。現場も混乱しているので時間をいただければ。
◆公開すべきではないか もちろん。所内で扱うものであればそういう形にしたい。
◆iPS細胞の臨床研究への影響は
秋に次の段階へ移るので、しっかりサポートして影響がないようにしたい。
◆遺書は、プライベートな物でなければ公表していただけるのか? はい。
◆公表については、どなたがどういう相談をしているのか?
今、遺書は警察が持っているのではないかと想像する。その後、宛名の人に戻されると思っている。宛名が理研内部の人物であれば、相談して公開したい。
◆遺書の宛て名のご本人は中身を読んだのか 確認がとれていない。
◆プライベートなものはともかく、STAPに触れていれば鍵になると思うのだが
小保方あてがあるのか、そこについても把握したうえで話させてほしい。
◆遺書はどんな形状で、例えば封筒に入っていたのか
具体的には聞いていません。申し訳ありません。
◆笹井研究室は今後どうなるのか
今日の今日なので今の段階ではいえない。若い職員もいるので、しっかりサポートしていく。
◆他の方が研究代表になることも?
いろんなやり方があると思う。他の方が一時的に兼務するとか、今の研究者は他の研究室に移るとか。ショックを受けているのは確かなので。
◆一部報道によると、小保方さんあての遺書に「再現できないのはあなたのせいではない」という内容があったというが 把握していません。
◆最近の仕事状況は?どういう勤務状況だったのか?相談している状況はあったのか
副センター長の仕事はほとんどできていなくて研究室のディレクターの仕事が主。病院に行っているなどの情報は健康管理セクションが把握していたと思う。疲れていることは私も電話などで感じていましたが、どういう病院でどういう治療を受けていたかなどは知らない。
◆「疲れている」とは 普段の笹井先生とは違うということ。
◆力強さがないとか?
そうですね。取材についても、責任をもって受けることがなかなか(難しい)というのもあった。
◆野依理事長には何時ごろ伝わったか。理事長の対応は?
9時15分過ぎだと思うが、CDBから連絡が入り電話ですぐ伝えた。別途出したコメントの通り理事長も非常に悔やんでいる。研究者がショックを受けているのでサポートする形で臨んでいる。
◆野依さんから職員に宛てたメッセージは
確認できていないがステートメントはウェブサイトにも出しますし、内部の研究者には伝えているあるいは早い時期に伝えるということだと思います。
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