中国の防空識別圏、東シナ海に続き南シナ海や黄海でも設定へ
中国政府は、東シナ海にADIZエーディーアイゼット/防空識別圏air defense identification zoneを設定したのに続き、南シナ海や黄海などにも識別圏を設定することを示唆した。中国外務省の秦剛報道局長は、「私たちは適切な時期に、ほかの防空識別圏を発表する」とした。
中国政府が新たな防空識別圏の設定を示唆したことで、今後、周辺国との摩擦が拡大することは確実。
識別圏設定については米が23日、東アジアの緊張を高めるとして強い懸念を中国側に伝達。
外務省の斎木昭隆事務次官も25日、程永華駐日大使を同省に呼んで厳重抗議し、撤回を要求。
これに対し、秦氏は25日、抗議は「完全に誤っている」として日米に強く反論した。
こうしたなか、在日中国大使館は日本に住む中国人に対し、「緊急事態に備えるため」として連絡先などの登録を呼びかけ始めた。
通知は8日付だが、大使館のホームページに掲載されたのは24日。国防省が23日に防空識別圏設定を発表したことから、日本との摩擦拡大に備えた措置と指摘する声も上がっている。
◆防空識別圏
防空上の必要に基づき,進入する航空機の国籍の識別や位置の確認および所要の飛行指示などを行うよう定められた空域。
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