丸源ビルの川本源司郎容疑者、逮捕 銀座の不動産王
多くの丸源ビルを所有し、銀座の不動産王といわれる川本源司郎容疑者81がきのう5日、法人税法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。2011年12月までの3年間に約28億円の所得を隠し、約8億6000万円を脱税した疑いだ。 逮捕前日に報道機関の取材を受け、
「脱税はない」、「大丈夫」、「ありえない」、「向こう(検察)に聞いて」などと答えていた。
川本源司郎は北九州で家業の呉服から貸しビル業に転じて成功。銀座に進出して一時は70以上のビルを持ち、○に「源」の字のネオンは見慣れたものになっ た。
80年代にはハワイやカリフォルニアにまで手をのばし、米フォーブス誌にも、「総資産1300億円、銀座の不動産王」として載った。
バブルが崩壊した後も生き残ったが、家族もなく高級ホテル暮らしで、運転手付きのリムジンで走り回る生活、次々と会社を潰したり名前を変えたりの経営実態はナゾに包まれていた。秘書もおらず、ほとんど1人で切り回していたらしい。「節税はゲームだ」が口癖だったという。
登記簿や関係者などによると、丸源グループは銀座のほか、福岡県の博多、小倉地区、静岡県熱海市などにビルやマンションなど50棟以上を所有し、テナントや居住者から多額の賃料を得ている。ただ、この数年間は、賃料収入が伸びず売り上げが減少。
所有するビルなどの不動産を売却したが、取得時より低い価格でしか売れず多額の損失が出たとして、税務署に赤字申告していた。
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