陳光誠氏、盲目の中国人権活動家 米国大使館保護下に
ノーベル平和賞の候補にも名前が挙がる中国の盲目の著名人権活動家、陳光誠ちんこうせい氏40が軟禁状態に置かれていた山東省の自宅から脱出した模様だ。北京周辺に潜伏している可能性がある。米国大使館に接触を試みたとの情報もある。
関係者によると、陳光誠氏は22日ごろ、支援者の助けで自宅のある山東省沂南ぎなん県を脱出したとみられる。
北京の警察当局は、市内の複数の支援者に、「陳氏と接触しないように」と警告しているという。陳氏の所在は不明だが、在北京の米国大使館に保護を求めたとの情報もある。
一方、沂南県では26日、陳氏の兄の家で母親の誕生日を祝おうとしたところ、多数の警察や地元幹部が駆けつけ、同日深夜に陳氏の兄を連行。陳氏のおいが包丁を手に抵抗し、けが人が出たという。
27日未明、陳氏のおいと電話で連絡をとった関係者によると、地元警察が、「陳氏がいなくなった」と話していたという。
一方、陳氏は北京で保護された後、連絡が取れなくなっており、公安当局に拘束されたとの情報もある。陳氏の関係者は、「(陳氏の安全は)非常に危険な状況にある」と指摘。陳氏脱出を支援した活動家は既に拘束された。
人権活動家は、同氏らの安全を確保するため、「米国や欧州連合(EU)、日本など国際社会の支援が必要だ」と強調。陳氏の問題に関心を示してきたクリントン国務長官が参加して5月3~4日に北京で開催される米中戦略・経済対話で議題になる可能性が高い。:
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