乱射テロのブレイビクはキリスト教原理主義者 ノルウェー
政権中枢部で起きた爆破に続く乱射テロの狙いは、与党労働党の青年集会だった。逮捕されたアンネシュ・ブレイビク容疑者はノルウェー国籍。爆弾テロ発生時にはイスラム過激派の犯行かとの見方も出たが、その後、
それを否定するかのような情報が相次いだ。犠牲者は85人で、大半が10代の少年少女。
23日になって警察当局は、ブレイビクの名前を公表。「右翼思想の持ち主。キリスト教原理主義者のノルウェー人」と説明した。
ストルテンベルグ首相も、「単独犯か複数かは分からないが、警察は極右組織を洗っている」。
ロイターによると、ブレイビクはフェイスブックの中で、自らを、「保守的なキリスト教信者で独身」と紹介し、自身の名を冠した農場を営んでいるとも書き込んでいた。
5月には6㌧の化学肥料を買った。化学肥料は過去の事件でも爆発物の製造に使用されたが、販売事業者は、「6㌧の肥料は農家にとっては通常の注文だ」。
ブレイビクのものと見られるツイッターには17日に、「信念を持つ1人の人間は、興味関心しか持たない10万人の力に等しい」との書き込み。犯行への決意と読めないこともないが、本人が書き込んだものかどうかは未確認。
オスロ中心部で爆弾を仕掛けたあと郊外の島に移動して乱射事件を起こした可能性が指摘される。ただ、2人が銃撃していたとの目撃証言も。
キリスト教原理主義
厳格な教義解釈を行う保守的なキリスト教徒。米国ではキリスト教右派と呼ばれ、人工妊娠中絶や同性結婚に強硬に反対、政治勢力としても影響力を持つ。
イスラム教やヒンズー教の急進的な原理主義者と対比させ、否定的に論じられることがあり、米国では中絶反対の主張を背景とした暴力事件も起きている。
ノルウェーで爆弾テロ・銃乱射事件を起こしたブレイビクを警察がキリスト教原理主義者と断定した根拠は明確でなく、詳しい思想背景は分かっていない。
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