第144回直木賞 道尾秀介氏と木内昇さん 2011.1.17
第144回直木賞(日本文学振興会主催)の選考会は17日、築地の料亭新喜楽で行われた。直木賞には木内昇のぼりさん43の漂砂ひょうさのうたう(集英社)と道尾秀介氏35の月と蟹(文芸春秋)が決まった。
木内昇さんは中央大学卒。出版社勤務などを経てデビューした女性作家。
受賞作漂砂のうたうは、出自を隠し根津遊郭で働く武家の次男坊を主人公に、花魁、男衆など時代に翻弄されながら生きる男と女を描いた。
贈呈式は2月中旬に東京都内で。賞金は100万円。
道尾秀介氏は玉川大学卒。04年にデビューし、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞なども受賞した実力派。
受賞作月と蟹は、小学5年の少年少女たちの揺れ動く内面を描く長編で、親の再婚や虐待に直面した子どもたちが空想世界に救いを求める心理を描いている。
道尾秀介氏は5回目のノミネートでの受賞となった。
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