茂山千之丞さん、死去 大蔵流狂言師
伝統芸能の枠にとらわれない舞台活動で知られた大蔵流狂言師の二世茂山千之丞(本名:茂山政次まさつぐさんが、4日午後1時43分、肝細胞癌のため京都市の病院で死去した。享年87。
茂山千五郎家の次男に生まれ、2歳で初舞台。
兄で人間国宝の千作さん90と共に、能楽界でタブーとされた女優や歌舞伎役者との共演に次々と挑戦。
能楽協会から事実上の退会勧告を受けたが反骨精神を貫き、狂言師がジャンルを問わず活躍できる時代に道を開いた。
山本安英と共演した夕鶴の与ひょう役ほか、晩年はシニカルで諧謔味にあふれた芸で古典武悪、新作豆腐小僧など多くの当たり役がある。
哲学者梅原猛さん作、スーパー狂言三部作など演出家としても活躍。反戦がテーマの王様と恐竜はパリでも上演された。
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