はやぶさが回収したカプセル、小惑星イトカワの微粒子と確認
宇宙航空研究開発機構は16日、小惑星探査機はやぶさが回収した微粒子約1500個を調べた結果、小惑星イトカワの砂粒と確認したと発表した。小惑星の砂粒回収は世界初の快挙。
小惑星の砂粒は地球に飛来する隕石と違い、大気圏突入時の熱や空気に触れておらず、変質が一切ない。
太陽系が誕生した約46億年前の状態を保つと考えられ、太陽系や地球の起源、形成過程の解明が期待される。
微粒子はカンラン石や輝石などの粒で、含まれる鉄とマグネシウムの比率を調べた結果、地球のものに比べ鉄が数倍多いことが分かった。
この成分データを、イトカワを望遠鏡で観測したデータと照合。外部の有識者を交えた検討会を開き、10日にイトカワの砂粒と断定した。
カプセルには一つ未開封の部分があり、宇宙機構は今月末にも内部を調べる。イトカワの砂粒と判明した微粒子は来年1月をめどに、高強度のX線照射が可能な大型放射光施設スプリング8(兵庫県佐用町)などで分析する。(時事・他)
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