豪、双日にレアアース供給へ 日本の年間需要の3割
大手商社双日は、オーストラリア企業から日本の年間需要の30%近くに上るレアアースの権益を獲得することで基本合意に達した。
政府も資金支援を行う方針で、中国の輸出規制によって供給不足が懸念されるなか、有望な調達先として期待される。
双日は、オーストラリア西部の鉱山開発を進めている現地企業ライナスから生産されるレアアースの権益を200数十億円で取得することで基本合意に達した。
ライナスは、来年後半から生産を開始する計画だが、今回の権益獲得で、日本国内で1年間に必要とされるレアアースの30%近くに当たるおよそ8500㌧を10年間にわたって調達できるようになる。
この権益の獲得にあたって、政府は双日に対してJOGMEC/石油天然ガス・金属鉱物資源機構を通じて、必要な資金の半分以上を支援する方針だ。
レアアースの殆どを中国に依存しているが、尖閣諸島沖の衝突事件が起きてからは中国から輸出が滞る状態が続き、産業界の懸念が強まっていた。
こうしたなか、日本は官民をあげて新たな調達先の確保を急いでいたが、今回の権益獲得は、その初めての大きな成果となる。
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