古今和歌集の完全写本と判明 甲南女子大が所蔵品鑑定
甲南女子大は20日、所蔵する紀貫之撰古今和歌集の写本を鑑定した結果、鎌倉時代初期のものであることが分かったと発表した。
大学によると、一首も欠けずページなどの破損もない完本で、和歌の説明などを記した序文が平仮名と漢字の両方で書かれているものでは最古という。
表記の形式から新古今和歌集を編纂した藤原定家が書き写した本をさらに転写したものとみられる。
甲南女子大の米田明美教授(日本文学)は記者会見で、
「古今和歌集の作成過程を知る手掛かりになるだけでなく、定家の史料としても貴重だ。重要文化財の申請を検討したい」と話した。
米田教授によると、平安時代から鎌倉時代初期までの完本は、これまでに五つしか見つかっていない。
今回の完本は上下2冊で、いずれも縦15.9cm、横14.6cm。本文は計429㌻で、保存状態は良かった。
大学が1982年、東京都千代田区の古書店で428万円で購入した。
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コメント
tenjin95様
私は、源氏物語の完全写本があれば生涯の宝物にします。(アッ!手に入るわけじゃないか)
投稿: 大滝三千夫 | 2010/10/20 22:22
> 管理人様
失礼いたします。
素晴らしい発見ですね。
こういう話をお聞きしますと、拙僧どもの研究分野でも、まだまだ新たな発見がありそうで、励みになります。
投稿: tenjin95 | 2010/10/20 19:37