前期難波宮跡から白い壁土 宮殿の外観復元に貴重な資料
大阪市教育委員会と大阪市博物館協会大阪文化財研究所は13日、飛鳥時代に造営された前期難波宮跡(7世紀、大阪市中央区)で、宮殿に用いたとみられる白い壁土の破片が出土したと発表した。
難波宮跡での白い壁土の出土は初めて。市教委などは、「宮殿の外観復元に向け貴重な資料となる」としている。
出土したのは難波宮跡の中心から約300㍍東の地点。谷状の地形の斜面に約50~70cm分堆積、多くが焼けていた。
上下の地層の土器の年代や、天武の朱鳥あかみとり元年(686年)に難波宮で失火があったとの日本書紀の記述から、焼失後に投棄された壁土とみられる。
これまで1000点以上が見つかり、最大の破片は約30cm四方で、厚さ約20cm。木舞こまいと呼ばれる木製の骨組みに押し付けたような跡が残る破片もあった。
表面を白土か漆喰で塗った破片も出土。下塗りや中塗りをした造りで特に格式の高い建物に使われたと推測される。
■現地説明会は、16日午前10時から正午まで。
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