初代横綱若乃花、死去 土俵の鬼 花田勝治氏
横綱栃錦とともに栃若時代を築き、昭和30年代の大相撲の黄金期を演出した元横綱初代若乃花の花田勝治氏が1日午後5時25分、都内の病院で死去。享年82。1928年、青森県中津軽郡(現弘前市)に、リンゴ園の長男として生まれた。
34年の室戸台風で作物が全滅し、北海道室蘭に移住。少年時代から港湾での荷役など重労働で一家を支えた。
初土俵は46年11月。強靭な下半身と膝のバネはこうした肉体労働で鍛え上げられたもので異能力士として出世街道を走る。
58年1月場所後に45代横綱に昇進。昇進時は105㌔の小兵だったが、スピードとテクニックを盛り込んだ近代相撲でファンを魅了。
呼び戻しなど豪快な技が得意で、土俵の鬼と呼ばれた。優勝は通算10回。
62年に引退後、二子山部屋を創設。2代目若乃花、隆の里2横綱のほか実弟・貴ノ花と若島津ら2大関を誕生させ、杉並区阿佐谷に一大勢力を築いた。
88年、栃錦の春日野親方の後、日本相撲協会理事長に就任、92年まで務めた。
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