蓮実重彦氏、早稲田文学新人賞(120周年)の選考委員に
映画・文芸評論家で元東京大学長の蓮実重彦さん74が、小説の新人賞の選考委員を初めて務めることになった。来年120周年を迎える文芸誌早稲田文学の新人賞で、最終選考に残った作品から1人で選ぶ。
蓮実重彦さんは、「日本の文化的な力や文学の水準は他国と比べかなり高いと思っている。それをより鮮明にする刺激になればいい」と話す。
1980年代に多くの支持を集めた蓮実さんの文体は、1文が長い難解なスタイルで、多くの模倣者を生んだ。陥没地帯という小説も発表している。
「私から最も遠く、その遠さにおいて私を驚かせてくれるものを選びたい。散文というこの野蛮なものが何なのかを考え、世界がその存在におびえる、飼いならされない力を込めてほしい」
■賞の応募締め切りは来年6月末。未発表の小説で、400字詰め原稿用紙換算で上限100枚程度。書き手の国籍、年齢、プロ、アマも問わない。副賞10万円。
■詳細は早稲田文学のホームページへ (asahi.com)から
《ダイアモンドは傷つかない》三石由起子の小説。早稲田文学に発表され、女子大生と中年男性の奇妙な同棲生活を描いた内容は話題を呼んだ。
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