三浦哲郎さん死去、忍ぶ川で芥川賞
忍ぶ川で芥川賞を受賞し、同賞選考委員も務めた作家の三浦哲郎てつおさんが29日午前4時33分、鬱血性心不全のため都内の病院で死去した。享年79。青森県出身。
家庭の事情で早稲田大学を中退後、青森県八戸市で中学校教師となった。この頃から小説を書き始め、文学を志して、早大に再入学。在学中の1955年に十五歳の周囲で新潮同人雑誌賞を受賞し、井伏鱒二に認められた。
61年、自身の恋愛体験を書いた忍ぶ川で芥川賞を受賞し、作家としての地位を確立した。
ほかに拳銃と十五の短篇(野間文芸賞)や白夜を旅する人々(大仏次郎賞)、じねんじょ(川端康成文学賞)など。児童文学ユタとふしぎな仲間たちは劇団四季のミュージカルにもなった。今年6月にはエッセイ集おふくろの夜回りを出した。
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