最澄、空海と同じ論文『三教不斉論』を唐から持ち帰る
空海が唐からもたらし、幻の論文とされる三教不斉論さんぎょうふせいろんを最澄も持ち帰り、大津市の石山寺に写本が保管されていたことが、18日までに高野山大密教文化研究所(和歌山県)の調査で判明した。
三教不斉論は儒教・道教・仏教の中で、仏教が最も優れているとする内容で、同研究所は、「持ち帰るには筆写するしかなく、大変な作業。2人がともに仏教が最も優れるとする論文に興味を持っていたことが分かる」としている。
2人は804年に唐に渡り、最澄は翌年、さらに1年遅れて空海が帰国した。
石山寺にあった三教不斉論の写本は、1984年の高野山大の調査で存在が確認され、最澄が持ち帰ったものが原本になっていることも分かったが、当時は仏教と関係のない論文として精査されなかった。
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