サイとシカの足跡化石見つかる 1900万年前 兵庫
豊岡市下陰の民有地にある約1900万~1800万年前の地層から、サイやシカ類の足跡の化石が見つかった。03年以降に香住海岸(香美町)などで見つかった足跡と同種とみられ、大陸から日本列島が離れる直前の時代の大型哺乳類の分布を示す貴重な資料という。
日本海沿岸の化石を調査している地学団体研究会北陸支部の安野敏勝支部長が21日発表した。
北但層群下部の八鹿層と呼ばれる中新世前期の地層。足跡化石は砂岩の中から09年9月に見つかった。
蹄が三つの奇蹄類(サイの仲間)の足跡は約10個あり、大きいものは幅20cm、長さ18cm、小さいもので幅10cm、長さ9cm。ひづめが二つの偶蹄類(シカの仲間)と推定される足跡は、幅、長さとも6cm前後が約20個見つかった。
他にカエデやケヤキ、フウの木の葉や炭化した立木の化石もあった。
香住海岸や竹野海岸(豊岡市)などでこれまでに見つかっている足跡化石やゾウの臼歯化石とあわせると、県北部の200平方キロを超える範囲で大型ほ乳類の生息が確認されたことになる。
「川が流れ、湖や沼が近くにある淡水の環境にサイやシカが生息していたと考えられる。日本海が形成される少し前の時代の様子を知る資料となる」安野支部長。豊岡市は3月28日に市民向けの説明会を開催する予定。(毎日jp他)参照
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