サリンジャー氏、逝く ライ麦畑でつかまえて
米AP通信によると、小説ライ麦畑でつかまえてThe Catcher in the Rye が世界中でベストセラーとなった作ジェローム・デービッド・サリンジャー氏が27日、老衰のため、米ニューハンプシャー州の自宅で死去した。享年91。
1919年、ニューヨーク・マンハッタン生まれ。大学で学びながら文章を書き始め、第2次大戦でノルマンディー上陸作戦などに参加した後、ニューヨーカーなど著名雑誌に作品を発表。
51年にライ麦畑でつかまえてを出版。思春期の純粋さから世の中と折り合いをつけられずに苦悶する高校生を主人公にした作品は、日本を含む世界中の若者の共感を呼んだ。
若者のバイブル的な存在となる一方で、反抗を促すと批判も出て、禁書とする学校や図書館が相次いだ。
ライ麦畑を書いて以降、ほとんど作品を発表せず、隠遁生活を送っていたため、生きながらにして伝説の作家になっていた。
03年には村上春樹訳キャッチャー・イン・ザ・ライが刊行され、再び注目を集めた。日本で翻訳する時、顔写真の使用を認めず、作者の略歴や訳者の解説を加えてはならないという要請があったという。(NIKKEI・他)参照
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