ノーベル文学賞、ドイツの女性作家ヘルタ・ミュラーに
スウェーデン王立アカデミーは8日、2009年のノーベル文学賞をルーマニア生まれのドイツ人女性作家ヘルタ・ミュラー56に授与すると発表した。
「精神性の高い詩と率直な散文を通じて、抑圧された者たちの風景を描いた」ことが評価された。
ミュラーはルーマニアでは少数派のドイツ系住民の両親のもとに生まれた。共産主義時代のチャウシェスク独裁政権下で言論自由化を求める活動に参加。
大学卒業後は工場の通訳として働いたが、秘密警察への情報提供者となることを拒否したことから解雇。その後も当局の嫌がらせを受けたという。
1982年に短編集をまとめ小説家としてデビュー。
少数派住民の村で横行した汚職や圧政を描いた作品は当局の厳しい検閲を受けた。政権を公然と批判したことが理由でルーマニアでの出版を禁じられ、87年に夫と当時の西独に移住した。(NIKKEI・他)参照
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