秀吉の御所参内・聚楽第行幸図屏風を発見 新潟・上越市
豊臣秀吉が黄金期に京都に造営した聚楽第じゅらくていに、後陽成天皇が行幸する様子を描いた御所参内・聚楽第行幸図屏風が新潟県上越市で見つかり、同市立総合博物館で12日、一般公開された。
同館によると、聚楽第を描いた屏風が見つかったのは4例目。2枚1対で、それぞれ高さ1.56㍍、幅3.58㍍。右側に御所、左側に聚楽第が描かれ、後陽成天皇を迎えに行く秀吉の行列と、御所を出発して聚楽第に向かう天皇の行列が向かい合わせになる構図。
物々しい警備とは対照的に、扇子などを売る店や魚売り、竹馬にまたがったり、トンボを捕まえたりして遊ぶ子供たちなど、当時の生活も生き生きと描かれている。
行幸は天正16年に行われたが、聚楽第は造営後わずか8年で壊された。
発掘調査が進んでいないために、不明な点も多い聚楽第の謎を解く手掛かりとなりそうだ。調査に当たった狩野博幸同志社大教授は、「美術史学的のみならず、歴史学的にも貴重な作品」と評価している。
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