日露戦争史や近代軍事史に詳しい茨城大学名誉教授で歴史家の大江志乃夫さんが、20日に急性肺炎で死去していたことが分かった。享年81。
大江さんは東京教育大学助教授や茨城大学教授を歴任。日本近現代史が専門で、明治維新から戦後まで幅広く研究。
「日本の参謀本部」や「靖国神社」など多数の著書があり、85年には日露戦争後の兵士脱営事件を小説風に描いた凩こがらしの時で大佛次郎賞を受賞した。
陸軍予科士官学校から陸軍航空士官学校に進んで敗戦を迎えた。そうした経験や長年の研究から、戦前回帰や軍事大国化の動きに警鐘を鳴らした。
自衛隊の海外派遣や靖国神社への公式参拝などには批判的な論陣を張った。
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