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風力発電、近所で頭痛・不眠 環境省、風車の騒音調査

新エネルギーとして期待されている風力発電所の近くで、頭痛やめまい、不眠などの体調不良を訴える住民が増えている。

Photo_7原因は解明されていないが、風車から出る音が関係していると考えられており、環境省が調査に乗り出した。背景には、風車が人家近くに設置されるケースが増えつつあるという事情もありそうだ。

愛知県田原市の久美原風力発電所から350m離れた場所に住む大河剛さん40や家族が体に異変を感じたのは07年1月、風車が動き始めてすぐだった。

体がしびれ、頭が揺すられるような症状が続いて眠れない。風車から遠く離れると楽になり、家に戻ると苦しくなった。騒音を測ってもらうと、低周波音で家が振動しているのが分かった。健康には影響がないと言われたが、一家はアパートを借り、夜になると避難している。地元では風車病と呼ぶ人もいる。

低周波音とは、周波数が100Hz以下の音のことで、人には聞き取りづらい。工場のボイラーや冷暖房機などからも発生するため、以前から近隣住民が体調不良を訴えるケースが報告されていた。

Photo_8大河さんのような訴えは、田原市のほか、愛媛県伊方町、静岡県東伊豆町、愛知県豊橋市、兵庫県南あわじ市で少なくとも約70人に上る。
豊橋市では、別の事業者が稼働させている1基のほかに、中部電力(名古屋市)が13基の新設を打ち出すと「人家に近い」と反対運動が起きた。

中電は「低周波音被害に対する安全基準値がなく、住民の理解が得られない」と計画を凍結中。日本で風力発電所の建設が本格的に始まったのは90年代末だが、地球温暖化問題が注目されるにつれて増え、07年度末で1409基に。

当初は北海道や東北の海沿いなどだったが、ここ数年は適地が少ないこともあって、人家の近くに建ち始めている。伊豆半島に約80基を設置する計画があるほどだ。ある風力発電事業者は「風がよく吹き、住宅のない場所があっても国立公園内だったりして、適地探しが大変だ」と話す。

低周波音問題への社会的な関心の高まりに低周波音問題対応の手引書(04年)を作成していた環境省は、豊橋市のケースなどを踏まえて、風車と体調不良の関係をめぐる海外情報の収集を開始。

風車の一部で低周波音の測定を始めるなどしているが、大気生活環境室の志々目友博室長は「科学的に未解明で、まだ対策目標値が示せない」と言っている。(asahi.com)

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