ブッシュ大統領、イラク人記者に靴を投げつけられた
ブッシュ米大統領が14日、予告なしにイラクの首都バグダッドを訪問し、米軍駐留を来年から3年間認める地位協定にマリキ首相とともに署名した。
署名後の記者会見で、「戦争はまだ終わっていない」と語るブッシュ氏をめがけて、イラク人記者が靴を投げつけるハプニングがあった。
イラク国営テレビによると、大統領がイラクの治安情勢などについて語っている最中、テレビ局の男性記者が立ち上がり、「イラク人からのさよならのキスだ、犬め」とアラビア語で叫びながら、靴を投げつけた。
さらに、記者は「これは夫を亡くした女性や孤児、殺されたすべての人のためだ」と話し、もう片方の靴も投げつけた。大統領がとっさによけたため、靴は頭をかすめ、けがはなかった。
記者はその場で取り押さえられた。大統領は、記者が警備員に連れ出された後、「彼が投げたのはサイズ10(約28cm)の靴だ」と冗談で返した。
イラクで靴を投げつける行為は最大の侮辱とされ、旧政権の崩壊後、フセイン元大統領の銅像が倒された際は、市民が靴で銅像をたたいた経緯がある。
ブッシュ大統領のイラク訪問は昨年9月以来で、03年のフセイン政権の崩壊後、4回目。来年1月の退任を前に最後の訪問とみられる。
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