ノーベル賞と出身大学 自然科学3賞
日本人4人の受賞が決まった今年のノーベル賞。自然科学3賞では、02年の小柴昌俊(物理学)、田中耕一(化学)のダブル受賞まで9人のうち、京大、東大出身者は7人を占めたが、今年は4人のうち3人が名古屋大と長崎大。 自然科学3賞の受賞者は、49年の故湯川秀樹博士に始まり、87年の医学・生理学賞を受賞した利根川進まで、京大、東大出身者が独占。00年に東工大出身の白川英樹が化学賞を受賞するまで続いた。 今年は、6年ぶりに日本人の受賞が決まったが、東大出身の南部陽一郎以外は、名大の小林誠、益川敏英、長崎大の下村脩。 地方大学の躍進について問われた益川は、「近年はインフォメーション(情報)の点ではどこにいても変わらない」と昔との違いを説明、「地方大学の不利な点は、研究者の層(の薄さ)にある」と課題を口にした。
ノーベル賞の歴史に詳しい東大大学院の岡本拓司准教授(科学史)は、「戦前には、東大、京大以外からも(選考当局への)推薦例はある。特色ある研究をする人は昔からいたのではないか」と指摘。「こつこつとやって新しい発見をするには、むしろ大きな組織よりもたどりやすい面もあるのかもしれない」と話している。
受賞年 賞 氏 名 出身大学 1949 物 湯川秀樹 京大理 |
| 固定リンク
コメント