ユネスコ、平泉の文化遺産 世界遺産登録認めず
国連教育・科学・文化機関ユネスコ世界遺産委員会は6日(日本時間7日)、日本が推薦していた岩手県の平泉の文化遺産について、登録を認めず、推薦書の練り直しを求める登録延期を決めた。
日本推薦の世界遺産候補地が落選するのは初めて。平泉の世界遺産登録を再挑戦するには、推薦書の提出からやり直さなければならないため、最短でも2年後の世界遺産委を目指すことになる。
平泉の登録審査を巡っては、ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議イコモス」が今年5月に出した事前評価で、「顕著で普遍的な価値の証明が不十分」として、4段階評価の下から2番目の登録延期を勧告していた。
日本政府は「奥州藤原氏の浄土思想は、ユネスコの平和の理念に通じる」と反論し、委員会を構成する21か国に働きかけを重ね、巻き返しを図ったが、延期勧告を覆しての逆転登録はならなかった。
平泉は、12世紀に繁栄した奥州藤原氏の拠点。推薦書には、初代清衡が建立した金色堂がある中尊寺をはじめ、2代・基衡が建立した毛越寺、浄土思想に基づく信仰の山「金鶏山」など、平泉、一関、奥州3市町にまたがる計9か所の遺跡が含まれる。
01年に国内の世界遺産候補地として暫定リスト入りし、06年12月に日本政府がユネスコに推薦書を提出していた。(YOMIURI)
★ユネスコのいう、「顕著で普遍的な価値の証明が不十分」の理由がわかりかねる。客観的な価値判断の基準はどこにあるのか。
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