塚田幸子被告に実刑、出会い系交際相手に1億円余
出会い系サイトで知り合った面識のない交際相手に送金するため、勤務先名義の口座から多額の現金を盗み出したとして、窃盗罪に問われた元会社員塚田幸子被告30の判決公判が25日、名古屋地裁であった。
芦沢政治裁判官は、「従属的な立場にあったとはいえ、執行猶予が相当とは言えない悪質な犯行」として懲役3年(求刑懲役5年)を言い渡した。
共犯として同罪で起訴された交際相手の男32は拘置中だった5月、愛知県警港署の留置場で病死。名古屋地裁は公訴棄却を決定している。
芦沢裁判官は判決理由で、「男は経歴や容姿をうそで塗り固めるなどして、言葉巧みに金を無心していた」と指摘したが、「被告自身も帳簿を操作するなど隠ぺい工作を行っており、招いた結果は重大」と述べた。
同裁判官は判決言い渡し後、「同情できる点もあるが、大きな罪を犯してもよいという理由にはならない。社会復帰したら平穏な生活を送ってほしい」と説諭した。
判決によると、塚田幸子は男と共謀。06年1月から昨年4月にかけ、経理担当として勤務していた名古屋市の港湾運送会社名義のキャッシュカードを使い、銀行口座から46回にわたり計約3300万円を引き出して盗んだ。
2人は01年末に携帯の出会い系サイトで知り合い、電話とメールだけで交際。
塚田は親の病気などを理由に男から金を無心され、口座から計1億5000万円を引き出し、送金したとされる。(時事)
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