内向の世代の代表的作家で、アポロンの島などの作品で知られる作家の小川国夫さんが8日午後1時57分、肺炎のため静岡市の病院で亡くなった。享年80。静岡県出身。日本芸術院会員。
小川国夫さんは幼いころ病弱で文学や絵画に親しみ、高校時代から小説を書き始めた。東大在学中にパリに私費留学。
帰国後、同人雑誌青銅時代を創刊し、執筆活動に入った。
57年に地中海周辺でのオートバイ旅行の体験を自伝風にまとめたアポロンの島を自費出版。無名のまま執筆を続けたが、8年後、アポロンの島が作家、島尾敏雄に評価されたことをきっかけに注目された。
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