親鸞の国宝・坂東本@教行信証、角筆400カ所は合点
浄土真宗の宗祖親鸞(1173―1262年)の教えを記した教行信証のうち、自筆とされる国宝坂東本で見つかった角筆の書き込み約400カ所が、重要な部分に注意を促す印合点がってんであることが9日、分かった。
坂東本を所蔵する真宗大谷派(本山・東本願寺)が明らかにした。
既に確認されている墨書きの合点と異なり、小刀や竹べらで紙にくぼみを付けて記されており、見えにくい。
「教義で重要となる点が新たに分かる可能性がある」真宗大谷派。
坂東本では、今回判明した合点を含め、角筆の書き込み約700カ所が見つかっていた。
同派によると、合点があるのは坂東本全六巻のうち、念仏の功徳をたたえた「行巻」など。「阿」という漢字の右上から左斜め下にかけて線状のくぼみが記されている。
角筆の書き込みは合点のほかに、「計也」という漢字の右側に書かれた振り仮名「ハカラフ」や、注記などがあった。〔共同〕
■角筆‥先の尖った木や象牙を使って、紙に窪みを作って文字を書く筆記用具。
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